ようこそ、「palette」へ!

とっておきの“スイーツ・マジック”が、
あなたとあなたの大好きな人のほっぺが落ちるほど、
美味しいひとときを約束します。

2009-11-03 12:22:06

社内技術検定終了

今期の社内技術検定を終了した。

 

来春入社を希望する会社訪問の学生たちに、会社説明をする時に、最も反応の良い取り組みです。経営理念とか、難しい話を言ってもほとんど頭に入っていないと思う。この技術習得の話と100年素材の話が印象に残るようだ。

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そんな中で、入社のときに「普通に楽しくお菓子作りができればいい」とにこやかに言っていた山本さん。あるとき、お菓子教室で教えたらどうや・・と、話したら、キッと睨みながら「私は、お菓子を作っていたいんです」と、言い切った。

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そんな彼女に、一級技能士のチャレンジをすすめた。「好きで選んだこの仕事、この仕事で頑張ってきた自分のために受けてみぃ…」この時は、素直に「はい」といった。

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ここまで来るには、本当に大変だったと思う。ご苦労様です。お菓子作りは頭で覚えるのではなく、身につくもの、手が覚えるものと思うのです。時間がかかるのです。

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2009-11-03 11:46:59

ドイツの老舗菓子店のルール

東京 伊勢丹新宿店にオープンしたドイツの老舗菓子店「ホレンディッシュ・カカオシュトーべ」

その店のバームクーヘンには、

バター以外の油脂は使わない

という、国立ドイツ菓子協会の手引書にあるバウムクーヘンの定義に則った製法で作られているそうです。

 

パレットも、「バター以外の油脂は使わない」と、決めている。

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どこかの店で、バター100%使用とうたったクッキーを見て、パレットもずっとすなんだけど・・・その言葉がお客様の気持ちをつかむキャッチになるんだとその時気が付いた。自分たちの当たり前は、お客様に声に出して伝えないと伝わらないと反省。

 

バターを使うのは、100年以上食された食材を使うという自分たちで決めた安全安心のルールと、単純においしいからです。

 

同じような商品が100円のものと150円のものがあれば、100円を買って50円得した気分になるが、この50円はもっと長い時間の中で、本当に50円の価値を持っているのか?ともすると、自分の体の中で、自分の細胞の中にない異分子と果てしない戦いを続けているのかもしれない。それは50円以上のコストを払っているのかもしれない。その答えは、まったくはわからない。

それでも、バターだけを使ったお菓子を作り続けていきたいと思う。

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2009-11-02 16:27:45

滋賀県中小企業家同友会で、経営体験報告

先日、盛和塾で一緒に勉強されている経営者の方から、中小企業家同友会で経営体験報告の依頼を受けた。躊躇する話でしたが、人の役に立つということであれば、「はい、喜んで」と、言う気持ちで引き受けた。

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地域NO1Shop?そのブランド戦略と経営のあり方!と、言う堅苦しいテーマですが、本物の材料を使って作る本物の味わいをわかる人に食べていただきたい。という話です。

 

基本は、「安全安心100年素材」という考え方です。親子三代にわたって食されてきた食材を使う。100年前から食された食材のみを使う。例えば、バターは、100年以上食されてきたから使う。しかしマーガリンやショートニングは、トランス脂肪酸の話など、一般消費者にはまだまだ分からない、何より一般家庭で、普通に食されてきてまだ100年たっていない。だから、使わない。植物性のケーキホイップにしても同様です。

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パレットで、マカロンを作らないのは、着色料をたくさん必要とするからです。パレットが自らのルールを変えて作る必要がないと思うからです。それよりも、派手ではないが、粉と塩と水をねってパイを作る。オレンジの皮をむいて、真空加圧殺菌して、本来の香り味わいを生かす。そんな当たり前のことの方が大切だと思うからです。

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そうしたお菓子作りを支持していただける地域密着ケーキ屋さんを目指す話をしました。その考えを共有する菓子職人が育つ環境づくりを、懸命に取り組んでいますという話です。

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2009-11-02 15:49:40

リンゴのタルト

この間の大学の授業で、リンゴのタルトを作りました。授業プログラムを話し合う学科会議の席で「学生たちには大変だから、既製品のリンゴプレザーブと折り込んだ冷凍パイを使って時間内で実習を終わるようにしよう」という話もありました。

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改めて「本物の材料を使い、基本技術の習得を目指す」と、いう基本方針から、何を、この短大の製菓コースで教える必要があるのか?何を学んでほしいと思うか?と、考えると、時間がかかろうが粉からねってパイを折り込む。リンゴの皮をむいて、リンゴのコンポートを作る。その長い作業の中で、学生たちには、粉と塩と水でできるパイの香ばしい旨味。砂糖とリンゴの持つ力強い味わいと香りを経験してほしいと思う。それを知るだけで生涯にわたって語るべき学習の成果はあると思っている。

 

これを既製の冷凍パイとリンゴプレザーブで作ったのでは、学習の意味合いは、1/100以下になるのではと思う。お菓子の作り方なんて、今やどこでも手に入るし、器用な方なら、適当でも作ることはできると思う。しかし、学ぶべきは「作り方」という方法論ではないと思っている。学ぶべきは、本物のお菓子だけが持つ豊かな味わいを知ることと、思っている。リンゴを見て、それをイメージできることが学ぶべきことだと思う。

これはパレットで販売している紅玉林檎を使ったアップルパイです。

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本当は、タルトタタンを作りたかったのだが、さずがに時間が足らない。ちょっとアレンジして、リンゴのタルトに変更した。学生それぞれが楽しく作るタルトは、それぞれの楽しい味わいがあると思う。五感でそれを感じ取ってほしいと願います。上手に作ることより、美味しく作ることを大切にしてほしい。

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2009-09-29 18:29:32

茶名をいただく

好きで続けていた茶道。7年目から8年目になります。

先日、裏千家宗匠から茶名をいただいた。

前田宗省という名前でした。

宗は、宗匠からいただく字、自分の名前を一字つけて「宗省」

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記念品に袱紗をいただいた。これは飾っておきなさいというような袱紗でした。腰の強いそれでいてしなやかな絹、とても上質な感じがします。

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そしてその日のお稽古は、口伝「真」のお点前。50分以上かかる長いお点前に、私の足は意識不明で痛いのかすらもわからない状態。そして、ひたすら体が熱くなってくる。オーバーヒート?

師匠の「何をそない、いそいでいますのや?もっと、ゆっくりドンと構えてやりなさい。その方が男さんのお茶はきれいに見えますのや」「・・・そうやなくて…」と、言いたい気持ちをぐっとこらえ「ゆったり、大きく」と自分に呟く。しかし、精神力の弱さは、いとも簡単に露呈する。「気持ちが入っていません」師匠の声も、遠くに聞こえるような苦痛。

多くの男さんは、正座しながら、どないして血を通わせているんだろうと不思議に思う。稽古の終わりに師匠から「ご苦労様。よう、頑張ったな」の声で、一同爆笑。頓珍漢な弟子に師匠は気長に付き合っていただける。感謝です。茶名をいただいてようやくスタート地点に立てた気がします。

日々の中に「お茶」を感じるような「暮らし」を心がけていきたいと思います。

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